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long life designを考える。

long life designを考える。_b0061919_2301251.jpg ナガオカケンメイというデザイナーが、グッドデザイン商品のリサイクルショップをやっている。この冊子もD&Department projectという、その活動の一環だ。「ロングライフ」という言葉でくくることによりその事象さえも「消費」している我々には、何が本当に必要なものなのか。
 前の記事にも書きましたが、私は「経済」がいつも悩ましいのです。難しい問題です。大人になる事を先延ばしにしていることによって生じた、この「消費」するだけの社会で、本当に必要なこととはなんなのか。というわけで、とりあえず自分が消費したものを陳列してみよう、と思って始めたのがこのブログなのです。とか言って。
 「d」1号の編集後記を引用させてもらおう。『世の中のショップのほとんどは「売りたいもの」ではなく「売れるもの」を売って商売しています。そして、「売れるもの」を参考にものはどんどん作られていく。』かくして、本屋に売れない文芸誌は並ばなくなり、喫茶店はドトールに駆逐されていく。ドトールの良さと喫茶店の良さは別物だから、できれば両方利用したいけど、お金が余分になければ現実問題、喫茶店には行けないのです。それがほんと〜〜に悩ましいところですね。
 さらに、「デザイン」に関しても、最近思っていることが後記に書いてあるので引用しよう。『デザインをすればするほど、「デザイン好き」にはたまらないものになりますが、普通に生活している人々にとっては異質なものになる。この「デザインをしすぎない」というか「デザインをなるべくしない」というスタイルで「デザイン」を伝えていかなければ、そこに関心のない人に少しだけ関心を持たせることはできない』。これは深澤直人の「ふつう」という連載コラムにもその理念が明確だ。「引き算のデザイン」ではないのがポイントです。以前、NHKのルポ番組で深澤さんのプレゼンテーションの様子を見ましたが、「シャチハタ」(ハンコですね)を改良したい、というクライアントの要望を受けて、どういうロジックでこういう形に至ったか、という説明がみごとで、はー、さすがだねえ〜と思った記憶があります。
 世界各地の人々がネットを通じてスポンサーになる、というクリストの作品のように、望まれて生まれる芸術作品はとても幸せだとも思う。
 この「d」、盛岡では「ルームデザイン」で売ってるみたいです(私はネット注文した)。インテリアショップで売ってるというのが、ちょっとなー客層狙いすぎ、と思っちゃうけどさ。どうせ「スローライフ」とか「癒し」とか口にする主婦が買ったりするんだぜえ〜。けっ。
by kids_blog | 2005-03-30 23:05 | 読むもの聞くもの


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